実家の整理と心のうつわ

昨日はとうとう最後の実家の整理でした。

10日に遺品整理屋さんに来てもらって、家人がほとんど片付けてくれましたが、
思い出の手紙や書類、写真類、
あまり使ってない新しい電器製品、などを持ち帰って来ました。

その中に母の日記もありました。
29歳の頃につけていたものでした。

今はとても怖くて読めません。

そして帰りに東京湾の方へ海を見に連れて行ってもらいました。

海に向かって叫びました。

「悲しいよー辛いよー」と。

涙は流れ、強い風が吹き飛ばしていました。空には飛行機。

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結局、今まで、自分の生き方や考え方のせいで、このような状態になったのかと思い、
治るはずだとカウンセリングや治療を続けて来たのですが、

結局のところは母の病気〜母の死が決定的な要因だったのだ、と改めて思い、
はっとしました。

なぜなら、私がうつ状態に陥ったのは、母と最後の旅行に行き、その後母親が脚を悪くし段々と肝硬変が進み、脳症を発症した頃です。
何度も転び、病院に運ばれる母を見舞い、幾度と無く介護の手続きと看病に通い、その頃から動けなくなって行ったのです。

不安発作もその最中から始まったのです。

だって当たり前。たった一人の肉親がだんだん弱って、死と言うものが目前に迫って来る恐怖を心の中で無意識に押し殺していたのですから。
不安で不安で仕方ない、それは当たり前の感情です。

死んでしまうかも知れない、最愛のたった一人の肉親が。

それを見たくない私がいました。
だから、違う要因でうつ病になったのだと思っていた。

でも、昨日はっきりと自覚したのでした。

母が死んでからも、うつ病が治らないのは他の事のせいだと決め付けていた自分に。

大切な人の死は大きな大きな心のキズです。
それはそう簡単に癒えるものではありません。

悲しいのです。ただただ悲しいのです。母の死が。

それで身体も心も動かないのです。そんなの当たり前のことなのです。
今だって苦しい、悲しい。寂しい。

カウンセリングで「心のうつわ」を作るように、と言われました。
私はこの気持ちを、ちゃんとうつわに入れられるでしょうか。

これを次のカウンセリングの時に伝えたいと思います。